日よよぴ日記

自分を誰かに知ってほしい

カップラーメン

退廃的な雰囲気が好きだ。

退廃的という言葉の意味を不安になって調べてみたが大丈夫、想像していた通りだ。

退廃的 道徳的にくずれて不健康なさま。

 

 

中学生位の頃から憧れていた。「部屋をキッツいタバコの匂いでいっぱいにしながら、

ただ天井を虚ろな目で眺める」というような生活が理想だった。

 

その想像の中で、僕は彼女を妊娠させ、どうしようもなく光の入らない墓場のような部屋で膝を抱えうずくまる。体力は落ち果て、光る幻に手を伸ばしてまた落ち込む。

ワンルームの窓は閉ざされ、彼女しか尋ね人のいないアパートはくずれかけている、

カップラーメンをすすって退去命令の電話を無視してまた眠る。

 

最近、『アルビノ』という映画を見た。

父に性的虐待される高校生の少女と配管工の女性が出逢う、というもので

詳しいストーリーは実際にTSUTAYAで借りてみてほしい。

この映画の鑑賞後のどうしようもなく気持ち悪く、淀んだ気持ちに退廃を感じた。

僕が求めていた退廃はここにあったのだ。

 

変わって現実の僕はタバコはおろか、カップラーメンもほぼ食べない。

中学生の僕が想像していたよりずっと自律できている。

経済的には完全に親の庇護下だが、、^^

合致しているのはボロボロのアパートのワンルームに住んでいることくらいだ。

これからもきっと退廃的な生活は送らない。と思う

しかし退廃的への憧れはこれから先も歯垢のように思考にこびり付くだろう。

退廃的よ、末永くよろしくお願いします。